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クラシック音楽を愉しむ

作曲家や曲の紹介、ピアノ奏法の分析等。時代やジャンルにとらわれず、多様な作曲家や音楽を聴き、弾き、語ります。より多くの人に、より多くの作品と作曲家を広める事を目的として綴ります。

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83

作品の紹介 ドイツの音楽

ブラームスのピアノ協奏曲はとても規模が大きく、オーケストラが充実している事で有名です。ピアノ伴奏付き協奏曲と言われる事があるほどです。当時の協奏曲は、ソリストの技巧をみせつけるような物が多かった中、ブラームスはそれらの構成に疑問を持っていたようで、意図的にピアノとオーケストラを対等に扱った曲を書きました。

であるにもかかわらず、非常に演奏上の難易度が高い事でも知られており、ラフマニノフの協奏曲第3番並び、「最も難しいピアノ曲の一つ」に数えられています。

1878年から1881年にかけて、特にイタリア旅行から帰った直後に一気に書かれた曲で、イタリアの音楽に影響を受けています。そのため、ブラームスの他の作品と比較すると明めの曲調になっています。

構成は4楽章形式。2楽章がスケルツォで、この時代には少し珍しいですが、リストのピアノ協奏曲などの先例もいくつかあります。

 

知名度で言うとラフマニノフの協奏曲やチャイコフスキーの協奏曲には及びませんがそれでもとても有名で、音楽的にもとても素晴しく、私個人としては一番好きな協奏曲の一つです。

ブラームスの他の曲にも言える事ですが、どの瞬間を切りとって聞いても素晴しい。つまらなくなってしまう瞬間が一瞬たりともありません。

精神的状態や体調に関係なくいつ聞いても素晴しいと思えます。

自分で演奏する事もあるくらいです。こんなに難しい曲、普段なら避けるくらいなのですが(笑)



もっとこの曲を演奏する人が増えて欲しいので、技術的な問題の解決方法を書くのも良いとは思うのですが、この曲を弾こうと思う人は少ないでしょうし、今回はおすすめの演奏の紹介をしたいと思います。



この曲を語る上で無くてはならない演奏といえば、やはりバックハウスでしょうか。

 

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番

 

 
中でもこの1967年録音、カール・ベーム指揮のDECCA盤が個人的には一番。

タッチもさることながら、古いピアノを使っているのかピアノそのものの音も素晴しい。

演奏も、力一杯叩きつける事も無く、それでいて重みのある芯の通った演奏です。



ルービンシュタインも素晴しいです。
 

ブラームス:P協奏曲第2番

ブラームス:P協奏曲第2番

 

 
バックハウスと同様、威厳のある堂々とした演奏で、なにより安定感があります。そしてこちらも音が美しい。この時代のピアノは今のピアノよりも音が良いように聞こえます。構造上何が違うのかはわかりませんが。

他の録音ではなかなか聞けないスピード感があり、気持ちの良い演奏です。それでいて重みを失う事もありません。

意外と思う人もいるかもしれませんが、アムランの演奏も個人的に気にいっています。

  

KLAVIERKONZERT 2/KLAVIERS

KLAVIERKONZERT 2/KLAVIERS

 

 
完成された演奏技術で、最後まで一切の不安を感じさせずに弾ききります。

音が濁る事は一切なく、やや硬質な音色によって全ての音を明確に聴かせます。

オーケストラはやや軽めですが、この曲の場合は特に4楽章など、その軽さがマッチしているようにも思います。

HyperionのCDはやや高いのが難点ですが、どの録音も音質がとても良く、演奏家もレベルの高い人が揃っているのでおすすめです。





他にもアラウの演奏など好きではあるのですが、長くなりすぎるので割愛。

またいずれ、機会があればご紹介します。



今回は初回という事で有名な曲を記事にしましたが、今後はマイナーな曲も、バロックから現代音楽まで幅広く紹介していけたら良いな、と思っています。